こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。1月16日(火)~20日(日)の日程でアオノスポーツホテル・テニスクラブ行われたSENKO CUP in Hyogo ITF World Tennis Masters Tour(45歳以上男子シングルス)に出場してきました。

この大会はITF(国際テニス連盟)が主催するテニスのシニアのワールドツアーで、国内では山梨、愛知、兵庫、北海道、沖縄などで開催されている国際大会です。昨年度は40歳以上の部で出場していましたが、今年は11月に東京でシニアの世界選手権の団体戦が45歳以上の部で開催されるということもあり、45歳以上の部で出場することにしました。

45歳の部で出場するにあたり、少し驚いたことがありました。45歳でエントリーし、その後エントリーリストが公表されたのですが、なんと私の保有ポイントが0ポイントでした!昨年の同大会で優勝し、400ポイントを獲得していたはずなのに、何かの間違いではないかと大会本部に問い合わせたところ、ITF主催の大会では、年齢のポイントの持ち上がりは、年齢が上がるタイミングの1回限りで、それを逃してしまうと、初出場扱いとなってしまうそうです。

私は今年で47歳になるので、本来は45歳以上の部の3年目の年ですが、昨年まで40歳以上の部で出場していたため、そのようになったようでした。ちなみにJOPポイントは毎年、上の年齢でもポイントが付与されるシステムですので、今年も40歳、45歳でポイントが付与されています。さて、そのような事情があり、ディフェンディングチャンピオンでありながら、ノーポイントのため、1回戦からの出場となりました。

結果

※大会HPにおいて氏名・結果等も公表されていますので、本ブログにおいてもお名前等を掲載させていただきます。

1 回 戦 6-2 6-0 細川 敬介(ブライトテニスセンター)

2 回 戦 DEF      上田 威(クアドリフォリオ)

準々決勝 6-3 6-3 高橋 優(NTT東日本東京)

準 決 勝 6-1 6-3 井山 浩二(ルーセントテニスクラブ豊中)

決   勝 6-0 6-1 入江 正和(ルーセントテニスクラブ八尾)

※2年連続3回目の優勝

上記の通り、すべてストレート勝ちで優勝することができました。今回の大会を迎えるにあたって、自分なりに課題を持って取り組んだことがありました。それは・・

相手のペースに合わせることなく、自分のテニスをやり通せるか

ということでした。もう少し具体的にお話しすると、今年の全日本ベテランから年齢種別を昨年の40歳から45歳にあげて出場することを決め、すでに昨年の12月に45歳の部で出場(Eグレード・クリスマスベテラン優勝)しましたが、40歳とは違う難しさを感じていました。

もちろん、5歳年齢種別を上げているということは、体力面では40歳種別の方が、全体として優れている選手が多いのですが、45歳種別の選手の方が体力的には劣るものの、技術の幅があるということと、スローテンポのラリーが得意な選手が多いこと、粘り強い選手が多いこと、という意味では40歳種別よりも若干のやりにくさを感じている部分もありました。

そこで、昨年の全日本ベテランから取り組んでいる「攻撃的で速いテンポのテニス」を相手のペースに合わせることなくどこまでやり切れるのかということを大きなテーマとして本大会を迎えました。それでは各試合を振り返っていきたいと思います。

1 回 戦 6-2 6-0 細川 敬介(ブライトテニスセンター)

〇試合前に考えていたこと

ドローが公開された時、初戦から厳しい相手であると感じました。対戦相手の細川選手は直近の5大会連続で全日本ベテランの決勝戦まで勝ち進んでおり、そのうち1回を優勝されている非常に実力のある選手でした。

現状のランキングでは私の方が上位ですが、全日本ベテランにおいて、私は決勝どころかベスト4にも勝ち残ったことがなく、実績ベースで言うと確実に相手が上でした。ただ、今年から45歳以上の種別に参加し、全日本ベテランの優勝を目標としている私にとっては試金石となるゲームで対戦をとても楽しみにしていました。

〇戦況

結果は上記の通りスコアだけ見ると6-2,6-0で完勝でしたが、スコアほど試合は簡単ではなく、序盤のゲームの流れ次第では、もっともっと競った試合になった可能性がありました。相手のサービスゲームから始まった試合はいきなり15-40とブレークポイントを握りましたが、相手のナイスサーブもありキープされ、第2ゲームでは逆に15-40とブレークポイントを握られました。

ここでブレークされて、0-2となればかなり苦しい立ち上がりになっていましたが、ここを凌いで1-1となったことで、落ち着きを取り戻し、第3ゲームをブレークし、流れを引き寄せることができました。その後2ゲームはお互いキープし、3-2となりましたが、そこから3ゲーム連取し、6-2でファーストセットを奪うと、その勢いのままに第2セットは6ゲーム連取し、6-2,6-0で勝利しました。

〇試合を終えての感想

この試合の勝因は、「チャレンジ精神」だったように思います。もちろん、戦術的、技術的な要因もあったとは思いますが、試合前から「勝たなくてはいけない」という気持ちよりも「練習してきたことをゲーム中にトライしよう」という気持ちの方が強く、試合開始前でも大きな緊張感もなく、試合が始まってからも非常に落ち着いてプレーできていました。

逆に対戦相手の細川選手は、力みからか要所でのミスが多かったように思いました。普段のプレーを見ているわけではないですし、彼の心内を知る由もありませんので、想像の域は越えませんが、「ベテランの先輩として負けたくない」「一泡吹かせてやろう」という思いが強すぎたのではないかと思います。

そのようなメンタル的な部分での差が試合結果として表れた大きな要因であったように思います。

これは昨年の全日本ベテランの準々決勝で私自身が「勝ちたい。負けたくない。」という気持ちが強すぎて、試合前からいつも以上に緊張感が高まり、それが結果的に両足の痙攣に繋がって負けてしまった経験から分かることです。メンタルの持ちようが試合のパフォーマンスに大きく影響を与えられることを感じさせられたゲームでした。

準々決勝 6-3 6-3 高橋 優(NTT東日本東京)

〇試合前に考えていたこと

次の対戦相手の高橋選手とは初対戦でしたが、私が20数年前に実業団でプレーしていた同時期に別の実業団チームでプレーしていたこともあり、よく知っている選手でした。高橋選手は現在53歳という年齢ながらも、プレーヤーとしてまた、実業団チームのコーチとしても息長くテニスを続け来られてきたキャリアをお持ちだけあって、技術レベルや経験値は非常に高く、全く油断できない相手でした。

そこで基本的な戦術として考えていたのは「相手の土俵でテニスをしない」ということでした。つまり小手先のコントロールの技術勝負ではなく、コートを広く使ってできるだけ左右に動かしてプレーさせようということでした。

〇戦況

相手サーブから始まったゲームは幸先よくブレークし、2ゲーム目もキープし、2-0となりましたが、その後一進一退の展開となり、第6ゲームでブレークされ3-3となりました。第7ゲームをブレークバックし、第8ゲームをキープし、再び第9ゲームをブレークし、ファーストセットを6-3で先取しました。

ファーストセットを取れた勢いでセカンドセットもリードしていきたかったのですが、ファーストゲームでブレークされ、第2ゲームでブレークバックするものの再び第3ゲームでブレークされ、1-2となりました。しかし、第4ゲームも踏ん張りブレークバックすると、第5ゲームはキープし3-2とリード。第6ゲームはブレークポイントを掴みましたが取り切れずにキープされ3-3となりました。

第7、8ゲームはともに40-40(ノーアド)となりましたが、2ゲームとも何とか取り切って5-3とし、第9ゲームの自身のサービスゲームも15-30となりましたが、そこから3本連続でいいサーブが入り、何とか6-3で取って勝利することができました。

〇試合を終えての感想

6-3,6-3というスコアをだけを見ると、私の方が倍のゲームを取っていますが、実際のポイント差は数ポイントほどしかなかったのでないかと思います。それ程、各ゲーム内では大きな差はなく、一つ間違えば逆のスコアになっていたのではないかと思わせるゲームでした。

その大きな要因として高橋選手の戦術、そしてプレーが素晴らしかったことにあります。私は上記で述べた通り、試合前の基本戦術として「相手の土俵でテニスをしない」つまり「自分の土俵に引きずり込んでテニスをする(ストローク戦)」ということを考えていましたが、結果的に高橋選手の土俵でプレーをさせられていました。

高橋選手の戦術として、ベースライン付近でのストローク戦を避け、サーブ&ボレー、ドロップショット、カウンターショットからのネットプレーなどとにかく私のストロークのリズムを乱すような配球を心がけてプレーしているようでした。

しかも、カウンターショットやアプローチショットの精度が非常高く、試合全体でのアウトミスが数本しかなく、それらのショットがベースライン付近に突き刺さり、こちらからうまく攻撃することがでず、守勢に回らされていました。

ここまで高橋選手が素晴らしいプレーができていたのは、私の方が年齢的にそしてランキング的にもアドバンテージがあり、より強いチャレンジ精神で向かってこられたことがあると思いますが、高橋選手の高い技術力と経験に裏打ちされた戦術眼には驚かされました。

ただ、そのプレーを跳ね返し、競ったゲームをものにできたのは自身の「攻撃的なメンタル」でした。プレー面では押されている場面でも「ミスをしてほしい(ポイントがほしい)」ではなく「ポイントを取りに行く」というメンタリティーでプレーができ、それが要所でポイントを取りきれた要因だったと思います。

セカンドセットの3-3からの2ゲーム連続の40-40を取りきれたことや5-3の15-30からの3本連続のサービスウイナーなどは、まさしく攻撃的なメンタルが成せた業でした。また、この試合でも昨年から取り組んでいるネットプレーに多くチャレンジし、相手にプレッシャーをかけ続けました。

勝利という結果もそうでしたが、それ以上に勝たなくてはいけない相手に対しても最後までチャレンジし続けられたことに自身の成長を感じられ、とても嬉しかったです。

準決勝、決勝についてのレビューは次回お話しします。最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

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