こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。今ベテランテニス界隈が非常に盛り上がっていますね。7月3日から東京で開催される第101回毎日テニス選手権に元衆議院議員でコメンテーターの杉村太蔵さんが出場予定で、当日の試合の様子が生配信されることも決まっているようです。

杉村さんは高校3年生の時に国民体育大会でも優勝されているなど、当時は全国区の選手で、大学を中退されてからテニスとはしばらく離れていたようですが、この大会の出場に向けて、約20年ぶりにテニスを本格的に再開され、練習を積み重ねてこられたようです。

その姿が40歳からテニスを本格的に再開し、今に至る自分自身とも重なり、個人的にも応援しているのですが、1回戦の相手が、私の高校の後輩のようです(笑)勝敗もとても気になるところですが、どんな試合をしてくれるのか今からとても楽しみです。

さて、今回は前回に引き続いて「全日本ベテランに向けての思い」についてお話しします。前回のPART1では昨年の全日本ベテランに向けての取組みや敗戦に至った経緯、その時の心境などについてお話ししました。(詳しくはPART1をご覧ください。)今回はモティベーションが上がらず悩んでいた自分が、以前のように目標を持って前に進んでいくことができたある出来事についてお話しします。

6 自分自身の二つの悩みと葛藤

 昨年度の全日本ベテランは各年齢で私も含め多くの第1シード選手が途中で敗退してしまう波乱の多い大会となりました。その事実がほんの少しだけ敗退のショックを和らげてはくれましたが、まだ前を向いて進める気持ちにはなることができませんでした。また、自分の中では二つの大きな悩みを抱えていました。

1つ目は前述のとおり、練習に対するモティベーションが上がっていかないこと、もう1つが来年度どの年齢で大会に出場するかということでした。自分が描いていた青写真では全日本ベテランでやり切った上で(それでいて優勝できていればなおよかったですが)、来年度は本来の年齢の45歳以上で出場していくことを考えていました。

しかし、全日本ベテランを不完全燃焼で終えてしまったことで、このまま上の年齢に上がっていいのかという葛藤が生まれました。「全日本ベテランは負けてしまったが、もう一つの目標であったランキング1位は達成したからもういいのではないか」という自分と「不完全燃焼のまま上の年齢に上がるわけにはいかない」という自分が心の中で闘っていました。

頭の中では、「これで上の年齢に上がったら絶対に後悔する。もう1年40歳以上の部でトライしないといけない」ということは分かっていたのですが、自分の中でのモティベーションの問題もあり、踏ん切りが付かずにいる自分がいました。

7 ライバル選手の心に刺さる一言

 40歳でいくか45歳でいくか、どちらに進んでも結果的には正解も不正解もなかったと思いますが、自分なりの納得感が必要でした。そこで、友人でもあり、よきライバルでもあるベテラン選手に相談のために連絡をしました。その選手は35歳以上の部のトップ選手で、全日本ベテランまでのJOP大会ですべて優勝し、ランキングも1位、全日本ベテランでも第1シードでの出場でしたが、準決勝で負けて優勝を逃していました。

私は初戦敗退でしたが、大きな目標であった大会で優勝できなかったということも含め今の自分と非常に酷似した状況でした。しかも彼とは年齢が5歳差で彼も来年度を35歳でいくか40歳でいくかということを考えているのではないかと思い、彼の考えを一度聞いておきたかったということもありました。

私は単刀直入に彼に尋ねました「来年はどうするの?」彼は即答しました。「35歳でいきます。」あまりにも迷いのない彼の真っすぐな言葉に衝撃を受けました。彼自身優勝できなかった全日本ベテランの借りを返したいこと、そして何より自分のテニスを向上させるためにもう1年35歳の部で試合に出たいとのことでした。

彼とは10分程度の話でしたが、自分の気持ちを確かめるには十分でした。電話を終えた後、自分の気持ちは完全に固まっていました。「もう1年40歳で闘う。そして名古屋に置いてきた大きな忘れ物を取りに行く」

8 全日本ベテラン後に取り組んだこと

 来年度も40歳以上でいく。そう決めてからは自分の中で何か吹っ切れた感じがしました。45歳以上で出場する方が、年齢区分が高い分、勝てる可能性も高まりますが、自分の中ではそれはあまり重要ではありませんでした。

もう一度チャレンジ精神を持ってより高いレベルで自分のテニスを向上させたい。そう思えたことで、自分の心の鎖が解かれたようでした。まずは、全日本ベテランで露呈した心・技・体の様々な課題に取り組むことから始めました。

まずは体力面については、私は元々痙攣しやすい体質であり、全日本ベテランの際も試合の途中に軽い痙攣を起こしていました。痙攣を起こさない体づくりのためにカリウムを多く含む食品(トマトやバナナなど)を普段から積極的に摂取すること、痙攣を起こしやすいふくらはぎ周りの筋力強化を行うこと、下半身のストレッチを行い、柔軟性を高めることなどを重点的に取り組みました。

技術面では、全日本ベテランでは、守備的になりすぎ、スピン過多になってしまい、後半ボールをしっかり飛ばせなかったので、そのようにならないようにフォロースルーを上方向ではなく、前方向へスイングすることで、ボールにしっかりスピードと力を加えていくようにすること、積極的にネットプレーにもトライするなどより攻撃的で早い展開のプレーができるよう取り組みました。

メンタル面では、終わってしまったことや後先のことではなく、次のポイントに集中ができるようなセルフトークや、動作などを普段のマッチ練習から意識し、自分なりのルーティーンを確立できるよう取り組みました。

9 全日本ベテラン後の大会について

 私が幸運だったのは、11月に県の代表として別の全国大会への出場を決めていたことにありました。悔しい気持ちを1年間持続するのはなかなか大変ですが、その悔しさを晴らせる大会が翌月に控えていたことで、自分の気持ち的にもより前向きに取り組むことができました。しかも、ベテランの部ではなく、一般の部での出場でしたので、勝たなければいけないという全日本ベテランのようなプレッシャーもなく、伸び伸びとプレーできる状況でした。

大会は新日本スポーツ連盟という民間組織が運営する全国大会で、各府県の予選を勝ち抜いた現役の国体選手や実業団選手が出場しているかなりレベルの高い大会でした。もちろん私はノーシードで一回戦から地元の国体選手と対戦する厳しいドローでしたが、大会期間中は勝っても負けても自分のテニスをやり切る事だけを考えていました。

結果は大会史上最年長での優勝で、自分でも驚きの結果でした。しかも、当初2日間で行われる予定でしたが、翌日の雨予報のため、1日で全ての試合を終わらせるハードスケジュールの中での優勝でした。1日5試合、5セット、試合時間5時間のトリプルファイブ、終了時間が午後9時前という通常ではありえない状況で、最後は体力的にはきつかったですが、プレーの質が落ちることなくやり切れたことは本当に大きな自信になりました。

優勝を決めたときは、全日本ベテランでの敗戦が自分を強くしてくれたんだと、心の底から思えた瞬間でした。(詳しくは大会レビューをご覧ください。https://gto771109.com/76taikairebyu-hen1/

10 今年の全日本ベテランに向けて

 全日本ベテラン前の最後のJOP大会であった関西オープンを終えてからはや1か月が経とうとしています。まだまだ先のことに思えた全日本ベテランも約3カ月後に迫ってきました。現在の状況はというと非常に充実した練習やトレーニングができていると感じています。

心技体ともに昨年よりも一回りも二回りもよくなっていると実感していますが、さらにいい状態で大会当日を迎えられるようにレベルアップしていきたいと思っています。

ただ、私が一番達成したいことは「優勝」という結果ではなく、昨年度得られなかった「自分のすべてを出し切って大会を終える」という「満足感」、「充実感」です。勝っても負けても大会を終えた時に心の底からそう思えるよう、日々の積み重ねや取組みを大切にこれからも頑張っていきます。

最後までご覧いただきありがとうございました。次回は「大切にしているトリガーフレーズ」についてお話しします。次回もよろしくお願いします!

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