『全日本ベテラン3連覇。自分のテニスをやり切った先に』
こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。
前回のブログでは、全日本ベテラン3連覇に向けた最後の調整について書きました。
これまで出場した全日本ベテランの中でも、最もいい調整ができたと感じていましたし、技術、フィジカル、メンタルともに状態は非常に良かったと思います。
そして、いよいよ迎えた第88回全日本ベテランテニス選手権。
今回は、この大会を振り返りながら、3連覇に向けて取り組んできたことが実際の試合でどう発揮できたのか、そして、今回の全日本で何を感じたのかについて書いてみたいと思います。
〇結果
※日本テニス協会のHPにおいても氏名・結果等が公表されていますので、本ブログにおいてもお名前を掲載させていただきます。
1 回 戦 6-2 6-2 谷川 友哉(東京あざみ野テニスガーデン)
2 回 戦 6-1 3-6 6-0 河村 一成(とつかテニスクラブ)
準々決勝 6-3 7-5 中島 伸吾(一宮テニスクラブ)
準 決 勝 6-7(8) 6-2 3-0ret 山岸 徹郎(SEEKERs TENNIS TEAM)
決 勝 3-6 6-1 6-2 向 和彦(アポロコーストテニスクラブ)
※3年連続3回目の優勝
〇初戦から厳しい戦いの連続
今大会のドローを見たとき、正直なところ、最初から優勝できる姿を具体的にイメージできていたわけではありませんでした。
1回戦から準決勝、決勝まで、対戦する選手は非常に厳しい相手ばかりでした。
1回戦から3回戦までは、関東オープンや関西オープンで優勝、準優勝の経験がある選手。そして、準決勝と決勝は全日本ベテランで優勝経験がある選手でした。
まさに、初戦から気の抜けない試合が続くドローでしたが、それでも、同時に楽しみな気持ちもありました。
この厳しいドローの中で、これまで1年間練習してきたことがどこまで発揮できるのか。自分のテニスがどれくらい通用するのか。
優勝できるかどうかという結果以上に、自分が取り組んできたことを、全日本という舞台で試せることに楽しみを感じていました。
そして、実際に大会が始まると、1日1日、目の前の試合に向き合いながら戦っていくことになりました。
1回戦、2回戦、準々決勝と勝ち上がり、準決勝、そして決勝へ。
もちろん、どの試合も簡単なものではありませんでした。特に準決勝と決勝では、どちらも第1セットを落とす展開になりました。
それでも、そこで自分のテニスを変えてしまうのではなく、これまで取り組んできたことを信じて、しっかりと自分から攻撃していくことを意識しました。
その結果、苦しい展開から試合を立て直し、決勝でも逆転で勝ち切ることができました。
〇昨年の自分を超えるために
今回の全日本を振り返るうえで、私にとって一番大きかったのは、3連覇を達成できたことだけではありません。
昨年の自分のテニスを乗り越えられたこと。
ここに大きな意味があったと思っています。
昨年の全日本では、優勝したものの、自分のテニスの内容には満足できていませんでした。
特にバックハンドについては、慎重になりすぎていたと感じています。
昨年、データを取ることができた1回戦と決勝を振り返ると、バックハンドの7割以上をスライスで返球していました。
もちろん、スライスそのものが悪いわけではありません。相手の攻撃をしのいだり、展開を変えたりするために、スライスは重要なショットです。
ただ、昨年の私の場合は、戦術的にスライスを使っていたというよりも、ミスをしないことを優先し、慎重に返球してしまう場面が多かったのだと思います。
そうなると、相手に主導権を渡してしまい、ラリーでも我慢を強いられる時間が長くなります。
ポイントを取るパターンも、相手のミスを待つか、フォアハンドでカウンターを打つかという展開が多くなり、自分から試合をコントロールすることが難しくなっていました。
昨年の決勝も、第1セットでは相手の攻撃に後手後手に回ってしまい、最終的には相手の怪我による棄権で優勝することができましたが、自分のテニスで相手を打ち負かしたというよりも、運が良かったという思いが強く残っていました。
だからこそ、今年は変わりたかった。
2連覇しているからこそ、今までと同じテニスを続けるのではなく、さらに進化したテニスで全日本に挑みたいと思っていました。
〇バックハンドを変えたことで、テニスが変わった
今年、特に変化を感じたのがバックハンドです。
昨年は7割以上がスライスだったのに対し、今年はデータ上でもスライスの割合が平均して2割以下になりました。
つまり、8割以上のボールを両手バックハンドでしっかり振り切れるようになったということです。
昨年なら、スライスでクロスに返球していたようなボールも、今年はダウンザラインに打ち抜くことができました。
それによって、相手の逆を突いてミスを誘う場面も増えました。
また、クロスラリーでも、しっかりボールを引きつけてから振り切ることで、ボールの伸びや重さを感じながらラリーを展開できるようになりました。
その結果、相手の攻撃を受け続けるのではなく、自分から相手を押し込んでいく展開が増えていきました。
前回のブログで書いた、**「準備は早く、スイングはゆっくり」**という意識も、試合の中で発揮できていたと思います。
早く準備をすることで、テークバックの姿勢でしっかり力をためることができる。そして、力みすぎず、落ち着いてボールを見ながら振り切ることができる。
練習で取り組んできたことが、全日本という本番のコートでも少しずつ表現できるようになっていました。
サーブも大会を通じて安定していました。
大会直前に、トスアップ前の動作の中で一瞬静止することを取り入れたところ、ダブルフォルトが大きく減り、ファーストサーブの確率も平均で7割近くまで向上しました。
リターンも安定していて、深く重いボールを返球することを基本に、時には前に入ってセカンドサーブを攻撃することもできました。
こうして振り返ると、今回の全日本では、バックハンドだけでなく、サーブやリターンも含めて、これまで取り組んできたことを総合的に発揮できたのだと思います。
〇全日本のプレッシャーに打ち勝てたこと
もう一つ、今回の大会で大きかったのが、精神面での変化です。
昨年も、全日本前の練習でもある程度攻撃的なテニスができていました。
それでも、全日本の試合になると慎重になりすぎてしまい、練習でできていたことをうまく表現できませんでした。
全日本という大会の雰囲気やプレッシャーに、知らず知らずのうちに影響されていたのだと思います。
だからこそ、今年は技術を変えるだけではなく、試合の中で自分のテニスを貫くことも大きな課題でした。
実際、1回戦から楽な試合はありませんでした。準決勝と決勝では第1セットを落とし、苦しい展開にもなりました。
それでも、相手のミスを待つだけのテニスに戻るのではなく、自分から攻撃していくことを考えてプレーしました。
決勝でも、第1セットの序盤は相手の調子が上がらず、先にゲームを連取することができたものの、そこから少し受け身になり、逆転で第1セットを落としてしまいました。
それでも、第1セットの後半からラケットは振れていたので、もっと強く、もっと攻撃的に、自分がやってきたことを出していこうと考えました。
第2セットに入ると、相手のペースも少し落ち、こちらから押し込める展開が増えていきました。
最後は勝ちが見えたことで少し硬くなった部分もありましたが、相手任せのテニスではなく、自分から攻撃していく姿勢を崩さずに戦うことができました。
そして、最後まで戦い抜き、優勝することができました。
〇自分のテニスをやり切った先に
今回の全日本は、結果だけを見れば3連覇という最高の形で終えることができました。
ただ、私にとって本当に価値があったのは、優勝したという結果だけではありません。
昨年の自分のテニスに納得できず、今年こそは変わりたいと思って取り組んできたこと。そして、全日本というプレッシャーのかかる舞台で、その取り組みを実際のプレーとして表現できたこと。
弱い自分に打ち勝ち、そして対戦相手にも勝って優勝できたこと。
これが、今回の全日本で一番印象に残っていることです。
もし、途中で負けていたとしても、今回の自分のテニスには胸を張って満足して帰れたと思います。
それくらい、この大会は自分自身の成長を感じられる時間でした。
もちろん、これで完成したわけではありません。
今後は、今のテニスをベースに、さらにプレーの幅を広げていきたいと思っています。
攻撃するときには、もう一歩コートの中に入ってテンポを上げる。エッグボールで相手をコートの後ろにくぎ付けにする。ドロップショットで相手を前に走らせる。そして、ネットプレーの機会も増やしていく。
まだまだ取り組みたいことはたくさんあります。
3連覇を達成できたことは本当にうれしいですが、これをゴールにするつもりはありません。今回の経験を次につなげ、さらに自分のテニスを進化させていきたいと思います。
そして、今後挑戦したいこともありますが、それについてはまた別の機会にお伝えしたいと思います。
今回の全日本ベテランは、自分が満足するテニスをやり切った先に、3連覇という結果がついてきた大会だったと思います。
これからも、40歳からのテニス進化論を続けていきます。
最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!
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このたび、YouTubeで**「鉄人テニスチャンネル」**を開設しました!
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【全日本ベテラン決勝戦】
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これからも試合映像やテニスに関する動画を公開していきたいと思っていますので、ぜひご覧ください!
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