『全日本ベテラン決勝戦。流れを引き寄せたプレー、手放したプレー』

こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。

先日、YouTubeの「鉄人テニスチャンネル」に、全日本ベテラン45歳以上男子シングルス決勝戦の模様をアップさせていただきました。

すでにたくさんの方に動画をご覧いただいており、本当にありがとうございます!

今回は、その決勝戦を振り返りながら、試合の流れがどのように変わっていったのか、そして、その中で自分がどんなプレーを選択し、何を考えていたのかについて書いてみたいと思います。

今回の決勝戦は、最終的には3-6、6-1、6-2で逆転勝利することができましたが、最初から最後まで自分の思いどおりに進んだわけではありません。

自分に流れが来ているときもあれば、相手に流れを渡してしまう場面もありました。

そして、流れが変わりそうな場面で、どのようなプレーを選択するか。その積み重ねが、試合の結果を大きく左右したのだと思います。

今回は、そんな決勝戦の流れをセットごとに振り返ってみたいと思います。

〇第1セット 2-0から流れを手放してしまった

試合の入り方は、悪くありませんでした。

最初のポイントはダブルフォルトで落としたものの、そこから4ポイントを連取してサービスゲームをキープすることができました。

自分のプレーが特別に良かったというよりも、相手のミスが早かったという印象です。

続く相手のサービスゲームでも、相手のストロークのペースはそれほど上がらず、こちらも余裕を持ってラリーをすることができました。

無理にペースを上げて攻撃しなくても、相手が先にミスをしてくれる。2ゲーム目も簡単にブレークすることができました。

この時点では、正直なところ「これは意外とすんなりいけるのではないか」とさえ思っていました。

しかし、今振り返ると、ここに最初の落とし穴があったのだと思います。

3ゲーム目、自分のサービスゲームの最初のポイントをバックハンドのアンフォースドエラーで失いました。その後、いい攻撃でポイントを取り15-15としたものの、続くポイントでは相手の比較的簡単なリターンをフォアハンドで引っ掛けてミスをしてしまいました。

この数ポイントのやり取りで、相手のショットに少しずつ勢いが出てきたように感じました。

その後も相手のボールに押される展開となり、サービスゲームをブレークされて1-2。

そこから相手のプレーは、最初の2ゲームとは別人のように変わりました。

左右に振られ、ボールが浅くなったところで前に入られ、ウイナーを取られる。こちらも巻き返そうと必死にラケットを振りましたが、相手の勢いに押されて4ゲーム目、5ゲーム目も落としてしまいました。

ただ、6ゲーム目の相手のサービスゲームでは、2ポイントを連取することができました。相手の勢いが少し落ち着き、流れがこちらに戻ってきそうな感覚もありました。

ところが、続くポイントを少し弱気なプレーで失い、結局そのゲームを取ることができませんでした。

その後、自分のサービスゲームをキープしたものの、8ゲーム目を落として3-5。最低でもキープして食らいついていきたいゲームでしたが、ダブルフォルトなどもあり、3-6で第1セットを落としました。

今振り返ると、第1セットは、こちらに流れが来ているときに自分から手放し、再び流れをつかめそうな場面でもつかみ切れなかったセットだったと思います。

もちろん、相手のプレーが良くなったこともあります自分自身の「すんなりいけそうだ」という気持ちがプレーの質を落とし、流れを相手に渡してしまった部分もありました。

〇第2セット 基本に立ち返り、自分から攻撃する

第1セットを落としましたが、焦りはありませんでした。

自分のプレーそのものが悪かったわけではなく、ボールも走っていました。相手も体力的にはかなりきつそうに見えていましたし、このペースで最後まで戦い続けるのは簡単ではないだろうと感じていました。

そこで、第2セットに向けて考えたのは、悪いポイントの失い方をできるだけ減らすこと。そして、これまで取り組んできたことを、もう一度しっかりとやり切ることでした。

「しっかり引き付けて、しっかりラケットを振る。」

相手のボールをカウンターのように返すのではなく、自分から重たいボールで攻撃を仕掛けていく。

この意識に戻れたことは、技術面だけでなく、メンタル面でも大きかったと思います。相手の攻撃を受けて立つのではなく、こちらから攻めていく。その気持ちでコートに戻りました。

第2セットの最初のゲームは、15-40とリードしながらも取り切れず、デュースになりました。それでも弱気になることなく攻め続け、最後は相手のチャンスボールのミスもあってブレークすることができました。

このポイントは、私にとって大きかったと思います。第1セットから続いていた嫌な流れを、ここで断ち切ることができました。

次のサービスゲームはブレークされて1-1となりましたが、自分から攻撃していく中でのミスだったので、気持ちまで受け身になることはありませんでした。

そして3ゲーム目も、一進一退のラリー戦の中で再びブレーク。ここからは、完全に自分のペースをつかむことができました。

自分のプレーのレベルが上がり、それについてこられなくなった相手のミスも早くなっていきました。

ゲーム差が開いてくると、さらにコートの中に入って、鋭角に相手を振り回すこともできるようになりました。

ただ相手のミスを待つのではなく、自分から攻撃してポイントを取る。その結果として相手のミスも増えていく。

第2セットでは、そうした展開を作ることができました。

そして、6-1で第2セットを取り返すことができました。

このときの精神状態は、**「余裕はあるけど、隙はない」**という感覚でした。

リードしていても気を緩めることなく、目の前のポイントに集中し、自分のプレーを続けることができていました。

〇第3セット 最大のターニングポイントは3ゲーム目

第2セットを取り、いよいよファイナルセット。

ここで意識したのは、メンタル面のペースを落とさないことでした。

体力的にもまだ余裕があり、プレーのレベルを維持できれば大丈夫だという感覚がありました。

最初のサービスゲームをラブゲームでキープし、続く相手のサービスゲームも相手のミスを誘ってブレーク。2-0とリードすることができました。

そして、私がこの試合の大きなターニングポイントだと考えているのが、3ゲーム目の自分のサービスゲームです。

最初のポイントは、相手のナイスリターンでエースを取られました。続くポイントも相手のストロークエースとなり、0-30。

さらに3ポイント目も相手に押され、サービスライン付近にチャンスボールが上がってしまいました。

ここで相手が決めていれば、0-40となり、ブレークされる可能性が高くなっていたと思います。そうなれば2-1となり、第1セットと似たような流れになることも考えられました。

しかし、そのチャンスボールを相手がミス。15-30となりました。

この1本は、本当に大きかったと思います。

普通にオープンコートへ打っていれば決まっていたようなボールでした。相手にとっても、流れを引き寄せるチャンスだったはずです。

それをミスしたことで、逆にこちらに流れが戻ってきました。

そして、15-30からは、バックハンドのダウンザラインでエースを取ることができました。

30-30からは相手のストロークミスを誘い、40-30。最後は、この大会で一番良かったと思えるセンターへのサービスエースでゲームを取り、3-0となりました。

このゲームを取り切れたことが、試合の流れを決定づけたと思います。

相手がつかみかけた流れを、今度はこちらが手放さず、自分のプレーで引き寄せることができました。

その後の2ゲームは相手のメンタル面も落ちたのか、比較的簡単に取ることができ、スコアは5-0となりました。

〇5-0からの2ゲーム連取。最後まで気を抜かない

5-0となり、優勝まであと1ゲーム。

ただ、この場面では、少しずつ自分のプレーに硬さが出てきました。

気が緩んだというよりも、優勝が見えてきたことで、早く簡単にポイントを終わらせたいという気持ちが先に立ってしまったのだと思います。

集中力そのものが落ちていたわけではありませんが、プレーが少し雑になってしまいました。

一方、相手も開き直って、いいプレーをしてきました。その結果、2ゲームを連取され、5-2となりました。

そして、相手のサービスゲーム。スコアは30-0。

ここで、もう一度自分に言い聞かせました。

「絶対に相手任せのプレーにならない。自分から攻撃してポイントを取っていく。」

仮にこのゲームを取られたとしても、次のサービスゲームで取ればいい。このプレーを続けている限り、相手が何ゲームも連続して取ることはできない。

そう考え、常にポジティブな気持ちでプレーを続けました。

もちろん、このゲームで優勝を決めたいという思いは強くありました。ただ、追い詰められているという感覚はなく、ゲーム差もあったので、まだ余裕はありました。

だからこそ、ここでも受け身にならず、しっかりラケットを振り切ることを意識しました。

そして、そこからの4ポイントは、すべて自分の攻撃で取ることができました。

最後まで相手のミスを待つのではなく、自分から攻撃してポイントを取り切る。

そうして、6-2でファイナルセットを取り、全日本ベテラン3連覇を達成することができました。

〇自分のテニスを最後までやり切れたこと

優勝が決まった瞬間は、ホッとした気持ちと、やり切ったという充実感がありました。

自分のテニスを最後の最後までやり通し、その結果として勝利をつかめたことに、これまでにない喜びを感じました。

そして、自分の殻を破ることができたとも感じました。

今回の決勝では、流れがこちらに来ているときに手放してしまった場面もありました。逆に、相手に流れが傾きかけた場面で、自分から攻撃して流れを引き戻せた場面もありました。

テニスでは、すべてのポイントを思いどおりに進めることはできません。ミスもありますし、相手のいいプレーによって流れが変わることもあります。

大切なのは、

「流れを失ったときにどう立て直すか。そして、流れが変わりそうな場面で、どのようなプレーを選択するか。」

今回の決勝を通じて、改めてそのことを感じました。

昨年の全日本では、優勝したものの、自分のテニスには満足できていませんでした。今年は、攻撃的で粘り強いテニスを目指して練習を重ね、そのテニスを全日本という舞台で最後まで表現することができました。

もちろん、3連覇という結果もうれしいです。

でも、それ以上に大きかったのは、プレッシャーのかかる場面でも、自分が目指してきたテニスをやり切れたことです。

自分の満足するテニスをやり切る。その先に、結果がついてくる。

今回の決勝は、そのことを実感できた試合だったと思います。

これからも今回の経験を生かし、さらに自分のテニスを進化させていきたいと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

※ブログの感想やご意見、ご質問などを下記のコメント欄にいただけると嬉しいです。多少お時間をいただく場合はありますが、必ず返信させていただきます。


YouTube「鉄人テニスチャンネル」

今回の全日本ベテラン決勝戦の映像はこちらからご覧いただけます。

チャンネルでは、今後も試合映像やテニスに関する動画を公開していきますので、ぜひご覧ください。チャンネル登録もしていただけるとうれしいです!

YouTube「鉄人テニスチャンネル」はこちら

テニス人気ブログランキングに参加中です。よろしければワンクリックをお願いします!

テニスランキング
テニスランキング 人気ブログランキングでフォロー