こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。3日連続で西岡選手の話題からですが、優勝しましたね!決勝では第4シードのシャポバロフ(カナダ)選手に6-4, 7-6(7-5)のストレート勝ちをおさめて、2018年9月の深セン・オープン以来 約4年ぶりのツアータイトルを手にしました。
本当に凄いことです!これまで錦織選手の陰に隠れるような存在でしたが、これからは錦織選手とともに日本テニス界をどんどん引っ張っていってほしいですね。まだ27歳と若いですし、これからのさらなる活躍にも期待が高まります。西岡選手本当におめでとうございました!
さて、55回の今回は対戦相手別攻略法【オールラウンドタイプ編(後編)】をお話ししていきます。前回は数ある選手タイプの中で最強のオールラウンドタイプの特徴や戦う上での心構えなどを中心に話をしてきました。今回は、具体的な戦術について解説を進めていきます。しっかり理解し、難敵を撃破するヒントにしていただければ嬉しいです。それでは、前回お話しした対策のおさらいをしていきます。
1 簡単にポイントが取れると思わない
2 プレーをしながら相手の苦手ショットを探っていく
3 自分の得意なショットを中心にゲームを作っていく
4 緩急をうまく使ってプレーする
5 うまくいかなくなった時のためにゲームプランを複数持っておく
今回は3番から進めていきます!
3 自分の得意なショットを中心にゲームを作っていく
オールラウンドタイプの選手は大きな欠点がありませんが、全てのショットが最高レベルかと言われるとそんなこともありません。2番で説明したように、満遍なく使いこなしているショットにおいてもその中で他のショットに比べて劣っているショットがあったり、その日の調子でミスの多いショットがあったりします。そこをうまく、自分の得意なショットで勝負していけば有利に試合を運ぶことができます。
例えば、ストロークプレーヤーであれば、ストローク力において相手より優っているところがパワーなのか、多彩さなのか、粘りなのかといったことを考えてゲームの組み立てを行っていくこと、ネットプレーヤーなら相手のどこを狙えばショットが甘くなるのか考えてどんどんネットに出てプレッシャーをかけていくことなど、相手の綻びを逃さず徹底的に自分自身の攻撃パターンでゲーム展開していくことで、チャンスが広がっていきます。
4 緩急をうまく使ってプレーする
基本的には、ショットの安定性や対応力が高いオールラウンドタイプの選手に対して、一定のリズムで攻撃をし続けても、タイミングをうまく合わせられると、より安定したプレーを披露されてしまいます。
そこで有効になってくるのが、緩急をつけたショットを織り交ぜて、タイミングを狂わせてプレーさせるということになります。
具体的には、通常のラリーの中にムーンボールやスライスを入れて、ラリースピードやリズムに変化を入れる、深いショットの後にドロップショットを打つ、コートの真ん中に思い切って早いタイミングでアプローチショットを打ってネットに出るなどです。
対応力の高いオールラウンドタイプの選手であっても、緩急を使い分けられることで、自身のリズムが狂いミスが多くなります。もちろん攻撃していくこちらにもミスのリスクはありますが、一定のリズムの展開で相手にペースを握られていくことに比べれば、十分有効な手段になりえます。
5 うまくいかなくなった時のためにゲームプランを複数持っておく
対応力、安定性の高いオールラウンドタイプの選手に対して一つの攻撃パターンのみで勝ち切ることは難しい場合が多いです。流れが悪くなった時の攻撃パターンを別に考えておくことで精神的に余裕を持ってゲームを進めることができます。ゲームプランはそれほど複雑なものでなくても大丈夫です。
例えば4番で説明したような緩急を使うこと、サーブのコースやスピードを変えてみること、リターンを少し早いタイミングで打ってみること、意図的にセンターにボールを集めてみることなどです。流れがまた自分の方に傾いてきたら、ベースとしている攻撃パターンに戻してゲームを進めていけばいいのです。
1~5番でオールラウンドタイプ選手の攻略法についてお話ししてきましたが、これまで出てきた数あるタイプ選手の中でオールラウンドタイプが一番対応の難しい、最強のスタイルであるということはいうまでもありません。つまり、目指すところはこのオールラウンドタイプの選手となります。
私自身も若いころのプレースタイルは、バリバリのストロークタイプでした。サーブは弱く、ネットプレーも苦手で、攻撃パターンはフォアにひたすら回り込んで、相手のバックをついてミスを誘うという単発の攻撃パターンしかなく、それが通用する相手にはある程度の勝率を上げられましたが、そこをしっかり対応されると手も足も出ずにやられてしまう試合が多くありました。
40歳から本格的にプレーを再開し、自分のテニスを再構築する中で、考えたことは「ストローク一辺倒ではなく、あらゆるショットを扱えるオールラウンドプレーヤーになる」ということでした。最初は当然うまくいかず、試合でも負けることが多かったですが、あきらめずにトライしていった結果少しずつ結果が出るようになり、それに伴って自信もついていきました。
そこで一つの考え方に辿り着きましたが、「自身のプレースタイルを変えることはいつからでも遅くなく、プレースタイルを変えるためにはたくさん失敗をすること、そしてあきらめずトライし続けること」です。この考え方を実践し、全く勝てない40歳からその数年後に日本ランキング1位まで登り詰めることができました。
私自身、自身のプレースタイルは未完成だと思っていますので、究極のオールラウンドプレーヤーを目指してこれからもトライし続けようと思っています。みなさんもぜひ理想とするプレースタイルに向けて日々挑戦してみてください。テニスがますます楽しくなってきますよ!
それでは、次回は自身が出場する「全日本ベテラン選手権大会」についてお伝えします。最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!
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