こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。8月ももうすぐ終わりますが、ジュニアの全国大会である全日本ジュニアは現在、大阪府で開催中で本日、準決勝みたいですね。私の大学の先輩もある強豪校で顧問をされており、生徒さんが勝ち残っているそうです。毎日大学のグループラインで結果の報告をしていただいているので、本日も勝利の結果報告を期待したいですね。さて、21回の今回は、そんなジュニア選手について私が思うことをお話しさせていただきたいと思います。

私が住んでいる兵庫県からもたくさんのジュニア選手が今回の全日本ジュニアに出場されています。その中には先日の全日本選手権の県予選や一般のトーナメントで対戦した選手もいますし、一緒に練習させてもらう選手もいます。今回はそんなジュニア選手について、「指導者の視点」ではなく、「対戦相手の視点」から、私が感じている彼らの強みと弱みをお話しさせていきたいと思います。

強みについて

1 1本1本のショットに力強さがある

2 すべてのストローク(グラウンドストローク、ネットプレー、サーブなど)が満遍なくできる

3 プレーに勢いがあるときは止められない

4 素直でまじめである

弱みについて

1 1本調子のプレーが多い(緩急をつけるのが得意ではない)

2 戦術的な展開が少ない

3 ミスが続いてしまうと、うまく修正できないことが多い

4 一度メンタルが落ちると上げてこられない

お気づきかもしれませんが、強みと弱みはそれぞれの番号で表裏一体の関係があります。そこで強みと弱みを彼らの特徴として簡単に説明させていただきます。

1 1本1本のショットに力強さがあるが1本調子のプレーが多い(緩急をつけるのが得意ではない)

彼らと練習や試合をしている時に感じるは、1本1本のショットに非常に力強さがあり、正面で打ち合っていると、自分の球が押されてどんどん短くなっていくのを感じます。ある選手は私と同じポリエステルのガットを張っていますが、私が2~3週間は切れないそのガットを数時間で切ってしまうほどのパワーがあります。そんな彼らにも弱点があります。

それは、「相手の力を利用して打つショット」つまりカウンターショットがあまり得意ではないのです。私は彼らと対戦する時は、真正面から力勝負をしても勝ち目がないので、自分のポジションをうまく変えながらカウンターショットで対抗します。そうすることで、相手の力を利用して打ち返すことができるので、互角のラリーをすることができます。その時に、うまく緩急をつけられると、カウンターショットを打ちにくくなりますが、1本調子で打ってくることが多いので、比較的対処しやすいと感じました。

 すべてのストローク(グラウンドストローク、ネットプレー、サーブなど)が満遍なくできるが、戦術的な展開が少ない

今のジュニアの選手は自分たちがジュニアだったころに比べ圧倒的に技術レベルが高くなっています。グラウンドストロークは当たり前として、ボレーやスマッシュを含むネットプレーやサーブ、ドロップショットなどの難しいショットまでオールマイティーにこなすことができます。息子のレッスンを見に行くと、小学校低学年くらいの子までがいとも簡単にあらゆるショットを操っているのを見ていつも感心させられます。

自分がジュニアのころを思い出してみると、そこそこできたのはグラウンドストロークくらいで、サーブは入れるだけで、相手のボールが短くなってもネットにはいかず返球後はまたベースラインに戻って延々とラリーを続け、持久戦に持ち込むという「テ(手)ニス」ならぬ、「アシ(足)ニス」(今では完全に死語ですね!)作戦一本鎗でした。

ある試合で、自分の試合を見に来た友人が、あまりにもラリーが長すぎて、退屈したので近くのコンビニに買い物に行ったらしいのですが、コンビニから帰ってくるとまだそのラリーが続いていたことがあったみたいです!我ながらその忍耐力には脱帽です(笑)

さて、話を元に戻します。そんな技術レベルの高いジュニア選手ですが、大きな課題を抱えていると思います。それは、そのオールマイティーに操れる技術をゲームの中で戦術として活かしきれていないということです。テニスのゲームはどのレベルにおいても7~8割以上はミスで決まっています。言い換えればいかに相手にミスをさせるかということを常に考えてプレーする必要があります。

ミスの原因は主に、「相手のショットによってタイミングや体のバランスを崩されることによる打点やインパクトのズレ」と考えることができるので、ショットの種類やコース、ボールの深さや緩急などを駆使して相手のミスを引き出していかなければいけません。

私が彼らと対戦して感じることはそれが上手くできている選手があまり多くない印象です。そう感じる理由は、ゲームの中で自分のタイミングでボールを打たせてもらえない、言い換えると自分のテニスをさせてもらえないという感覚にあまりならないからです。もちろん力負けすることもありますが、それはある意味想定内の出来事です。

しかも、彼らは自分が持っているオールマイティーな技術をゲーム全体で活かしていくポジティブな戦術的として取り入れるというよりも、一つのショットが上手くいかなくなった時に、やむを得ず、他のショットを選択するというネガティブな戦術として取り入れているように感じます。

現在、世界のツアーで活躍中の西岡選手や錦織選手、先日現役を引退されて、デビスカップの代表監督に就任された添田選手などもジュニアの頃から自分のショット技術をゲームの中で、戦術的にどのようにポイントに結び付けていくかということを常に意識してトレーニングされていたそうです。こういったことを意識してマッチ練習を含むトレーニングをしていくことで今のジュニアももっとレベルが上がっていくような気がします。

少し長くなってきましたので、続きはPART2でお話しします。最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

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