こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。今回は鉄人式働き方改革【人間関係編】PRAT7として、人と接するときの「目線」について話を進めていきます。是非参考にしてください!

先日も静岡県知事が県の新入職員の訓示で、第一次産業に従事される方に対して侮辱と捉えられるような発言をし、問題となっていましたが、政治家が不適切な言動で批判を受けたり、失脚したりすることを度々目にすることがあります。

彼らがそのような言動を取ってしまう理由として自身の政治家という社会的に高い地位にある職業と自身の人間としての価値をリンクさせてしまい、無意識的に自分以外の他人を価値の低い人間とみなしてしまうからだと考えています。

そのような政治家の不適切な言動は一般庶民から見ると完全に「上から目線」と感じてしまいます。一度そのような「上から目線」で対応されると、二度とその人に対して心を開こうとは思わなくなるのが普通の人間ではないかと思います。

私自身の教員時代の経験の中でも生徒と接する上で一番気を遣っていたのが生徒と対応する際の「目線」でした。行政に転任する前の学校現場で務めた2校は、夜間の定時制高校と全日制高校でもいわゆる教育困難校と言われる生徒指導の難しい学校でした。

そこには、家庭環境の困難さや自身の低学力などで自己肯定感が著しく低い生徒も多く在籍しており、彼らの多くは大人に対して不信感を抱いていました。ただ、そのような生徒に対して哀れみの気持ちだけで、彼らのルール違反に対して見て見ぬふりをしたり、耳触りのよい言葉だけで並べたて煽てたりするいわゆる「下から目線」で接しても彼らの未来を考えると決していいことではないと考えていました。

私は学校現場では生徒指導部長や学年主任などの学校や学年全体を指導方針に従って動かしていく立場で仕事をしていましたので、学校のルールという枠組みから外れてしまう生徒と対峙する場面が多くありました。

対峙する生徒のほとんどは生徒指導上問題のある場合が多く、厳しく指導することもありましたが、そこでも生徒から上から目線でものを言われていると感じさせないように細心の注意を払いました。

家庭的にも経済的にも苦労している生徒からは、教師は経済的にも立場的にも安定した上級職と見られ、「自分たちの気持ちなんてお前らには分からないだろう」という態度で接してくる生徒も多くいました。

その思いを感じていたので、いつも彼らにまず言っていたのが「あなたの自身の今回の行いについて考えてもらいたいのであって、あなたの人間性について問題にしているのではないよ」ということ、それと同時に「教師と生徒という立場の違いはあっても人間としては同等なんだよ」ということも伝え続けていました。

この二つのことをきちんと理解させることができれば、こちらの指導したいこともきちんと彼らの心に入っていきましたし、指導が終わった後もいい人間関係を築いていくことができていました。

つまりは「上から目線でも、下から目線でもなく、フラットな目線で接する」ということです。このことの大切さは学校現場における生徒との関わりで私自身が学んだことですが、これは行政職に転任後も職場内や外部の方との関わりでも十分活かされています。

職場の職員の中には、私のような立場の常勤の職員もいれば、非常勤のパート職員、臨時職員など様々な立場の方がおられます。その方たちとも職位や立場は違っても自然とフラットな目線で接することができています。

以前の項目でも少しお話ししましたが、行政職に長く勤めている方の中には自分の職位が年齢とともに上がるにつれてご自身の人間性とリンクさせてしまい、下の立場の職員に対する態度が横柄になる方もおられます。

そういう方は職位=人間性と認識してしまい、自分より職位(年齢)の低い人間は自分よりも価値の低い人間だと感じ自然と「上から目線」で接してしまうのでしょう。

私も教育委員会に転任してから9年目になり、新しく事務局に転入してくる職員も自分より年下の方が増えてきました。立場上、新しく転入してこられた職員に対して指導する場面も当然ありますが、「立場と年齢は違うが目線はフラット」ということを心に止めて彼らといい関係を保ちながら仕事を進めていきたいと思っています。

まとめ

・職位と人間の価値はリンクしないことを肝に銘じる

・一度「上から目線」で接すると二度と相手は心を開いてくれなくなる

・「フラットな目線」で接することで人間関係が良好になり仕事もスムーズに進めていくことができる

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