こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。全米オープンも佳境を迎え、男女とも準決勝となっています。男子では、ナダル選手やメドベージェフ選手、そしてメドベージェフに勝ったキリオス選手も敗れ、カチャノフ選手、ルード選手、アルカラス選手、ティアフォー選手が勝ち残っています。誰が勝ってもグランドスラム初優勝となるので、誰が勝つのか全く予想がつきませんが、個人的には2003年のロディック選手以来約20年ぶりの地元アメリカからの優勝の期待を背負っているティアフォー選手を応援しています。女子は全仏オープンでの優勝経験もあるシフィオンテク選手が勝ちそうな気がしますが・・。さて、今回は「大会に向けての準備【調整編PRAT2】」として前回の続きからお話していきます。

前回は3番までお話ししましたので、4番からいきますね!

1 基本的には、普段通りに生活をすることを心掛け、心身に過度なプレッシャーをかけない

2 本番1週間前から練習量やトレーニングの負荷を調整していく

3 本番に向けて技術的な部分のまとめを行っていく。

4 練習では、課題解決練習から仮想本番練習へと切り替えていく

5 1球1球の感度をより高めていく

6 最後の練習の時にやり切った感=ワクワク感を持って終える

4 練習では、課題解決練習から仮想本番練習へと切り替えていく

オンコートの練習ではウォームアップ、基本練習の後、マッチ練習を行っていきますが、(詳しくは「9 練習中に意識すべきこと」https://gto771109.com/rensyu-isiki/ をご覧ださい。)マッチ練習において大切にしていることは、マッチの勝ち負けよりも、事前に設定しているテーマ(課題)がどれくらい実行できたのかを確認する機会としています。

具体的には、相手のセカンドサーブを早いテンポで攻撃していく、1ゲームに最低1回はネットプレーにチャレンジする、バックハンドのダウンザラインを相手より先に打っていくなどですが、1週間ほど前からこの課題解決練習から、本番を想定した仮想本番練習へと切り替えていきます。仮想本番練習とは、そのポイントポイントで自分のベストのショットを選択し、「試合に勝つ」ことを中心に考えてプレーすることです。そうすることで、自分のプレーが本番用に徐々に仕上がっていきます。

5 1球1球の感度をより高めていく

試合が近づいてくると前述した通り、新しいショットやプレーにチャレンジしていくというよりも、使えるショットとそうでないショットを選別し、プレー全体を本番に向けてまとめていくという作業に入ってきます。

その際に大切なことが、1球1球の感度を高める、つまり、1球1球打ち終わった後に自分の感覚やイメージとボールの飛んでいく軌道が一致しているかどうかをフィードバックし、修正、調整していくということを行っていきます。これが高まってくると、相手のボールが飛んできた段階で、十分対応できるのか、そうでないのかが分かってくるようになってきます。本番になると緊張感もあって、1球1球の感覚を確かめて打つという余裕がないことが多くなりますので、本番までに感覚的な部分もしっかり仕上げていけるよう調整していきます。

6 最後の練習の時にやり切った感=ワクワク感を持って終える

試験勉強などでもそうですが、どれだけ準備をしても、当日に向けて不安を完全に解消することは難しいのではないでしょうか。その理由の一つに「結果に気持ちがフォーカスすることで不安が増幅する」ことがあげられます。

「勝負に勝ちたい」「試験に合格したい」「いい点数を取りたい」など、結果を出すことに気持ちが向いていくと、いらぬ不安がどんどん湧いてきて、落ち着かなくなってきます。そういう状態になると、交感神経が優位となっていき、体が戦闘モードに切り替わり、リラックスできなくなります。私も大学生の頃初めて国民体育大会に出場したのですが、試合前日に次の日の試合のことで神経が高ぶってしまい、ほとんど一睡もできず、寝不足の状態で試合を行ったことがあります。もちろん結果、内容ともに散々だったという苦い経験をしています。

では、そうならないようにするためにどうするのかというと、「ここまで完璧に準備ができた。思い残すことは何もない。明日の試合思いっきり楽しもう!」と結果に気持ちを向けるのではなく、ここまでの過程に目を向けてやるということです。以前の投稿でお話ししましたが、「結果」とは基本的にアウトオブコントロールです。(詳しくは「13  セルフコントロール力を高めよう!【思考編】」https://gto771109.com/serufukontoro-rusikouhen/ をご覧ださい。)どれだけ準備をしても相手が強ければ勝てませんし、試験が難しければ不合格になることもあるでしょう。

しかし、過程は自分でコントロールできるので、それをやり切ったのであれば、どのような結果が出ても納得できるのではないでしょうか。むしろ、「どんな結果が待っているだろう」「コートでどんな自分を表現ができるだろう」とワクワク感を持って当日を迎えられます。いつもこのようなワクワク感を持って最後の練習を終えるようにしています。

さて、次回は「大会に向けての準備【前日編】」についてお話ししていきます。最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

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