こんにちは。鉄人blogに訪れていただきありがとうございます。2025年が始まってはや3週間が経過しました。今年に入ってからも全日本ベテラン2連覇という目標に向かってまた新しいテーマを持って日々練習に取り組んでいます。

今回は先日、兵庫県加西市の青野運動公苑テニスコートで行われましたITF Tennis Masters Tour – SENKO CUP in Hyogo(以下センコーカップ)の大会レビューについてお話していきます。

センコーカップは今回で4回目の出場になっていて、出場した過去3回は全て優勝しているとても相性のいい大会でもあります。地元開催でもあり、仕事との調整もできたことから出場を決めました。

結果

※大会HPにおいても氏名・結果等が公表されていますので、本ブログにおいてもお名前を掲載させていただきます。 

1 回 戦 6-0 6-0 木村 寛(ぶりおアニメーション)

準 決 勝 6-2 6-3    木村 宣寿(J-J-JACKS)

決   勝 6-1 6-4 井⼭ 浩⼆(ルーセントテニスクラブ豊中)

※3年連続4回目の優勝

結果はすべてストレート勝ちで3年連続4回目の優勝を果たすことができました。全てストレート勝ちとは言え、スコアほど簡単な試合はなく、自分の中では要所を取りきれたことで、勝利を掴めたという気持ちが強いです。

各ゲームでのノーアドバンテージも非常に多く、それを落としていれば、もっと大変なゲームになっていた試合も多くありました。また、今大会も自分なりのテーマを持って臨みましたので、そのテーマがどれくらい自分の中で消化できたのかを振り返っていきたいと思います。

〇今回のテーマ

①全てのボールに対して、きちんと打点に入り、力強いボールを打っていく

②サービスあるいはリターンから攻撃的にプレーする

③相手ではなく、相手の打ってくるボールにフォーカスして最後までプレーする

〇テーマ設定の理由

①現在取り組んでいることの一つに、「常に質の高いボールを打ち続ける」ということがあり、その答えとして、当たり前のことですが、「きちんと足を動かし、一番力の入る打点で、一番いい体勢で打つ」ということを念頭に置いて練習しています。

練習やマッチ練習では、完璧でないにしろ、自身で納得のいくボールが打てることが多くなってきていますので、本番の試合においてもそれをやり切りたいと考えていました。

②ここ数年で自分の中で一番よくなったと感じられるショットがサービスで、サービスのクオリティが試合のクオリティを左右するとも感じています。

まだまだ、完全に安定しているわけではないので、試合でどれだけできるかが自身でも楽しみでもありました。

また、もともとリターンは自身の強みでもありましたので、サービスと同様にラリーの1本目から相手にプレッシャーをかけ、ラリーを有利に展開していきたいと考えていました。

③どの試合もそうですが、ベテラン大会では、私よりもランキング的には下位の選手と試合することがあるので、相手選手は思い切ってどんどん打ってくることが多くなります。

それに対して受けて立つのではなく、それを押し返すような力強いプレーをしたいと常に思っていますが、その方向が相手選手に向いてしまうと力みにつながったり、逆に慎重になったりもしてしまいます。

そのため相手選手ではなく相手選手の打ってくるボールに対して意識をフォーカスすることを最後までやり切りたいと考えました。

これらのことを本番の試合できるかどうかということが大きな目標でした。それでは、1回戦から振り返っていきたいと思います。

1 回 戦  6-0 6-0 木村 寛(ぶりおアニメーション)

初戦の相手は初対戦でしたので、戦術云々よりも上記のテーマをしっかりやり切ることを考えてプレーしました。

相手のサービスから始まった第1ゲームからしっかりラケットを振り切ることができ、ブレークできたことで、第2ゲーム以降落ち着いてゲームを進めることができました。

ファーストセットを取って、セカンドセットもリードしている中でも集中力を切らすことなく、最後までやり切れましたし、2回ほどノーアドバンテージのポイントもきちんと取り切ることができ、初戦としては最高のスタートを切ることができました。

準 決 勝 6-2 6-3    木村 宣寿(J-J-JACKS)

次の相手も初対戦で情報もなかったので、初戦と同じく自分のテーマを貫徹することを考えてプレーしました。

私のサービスから始まった第1ゲームのファーストポイントから長いラリーの末、ボレーで上手く決められ、簡単にいかないゲームになりそうな予感がしていました。

ファーストゲームは何とかキープし、第2ゲームもブレークし、勢いに乗っていきたいところでしたが、第3ゲームの自身のサービスゲームをブレークされ、序盤は波に乗れない展開でした。

その後3ゲーム連取し、5-1としましたが、第7ゲームで再びブレークされ、第8ゲームはブレークバックし、6-2とファーストセットを取りましたが、自身のサービスゲームを2回ブレークされるなどあまりリズムが良くない形で第1セットを終えました。

第1セットは相手選手の思い切りのいいストロークに加え、ドロップショットやネットプレーなどを織り交ぜられ、そこの対応がうまくいかなかったので、第2セットはもう少し早いタイミングで攻撃を仕掛けていこうと考えました。

第2セットのファーストゲームは幸先よくよくキープできたので、このセットも早い段階でブレークし、序盤からリードを奪っていきたかったのですが、第2ゲームをキープされると、次のサービスゲームでこの試合3度目のブレークを許し、序盤でリードを許す展開となりました。

この時点では、大きな焦りはなかったのですが、相手の勢いに押されていたこと、そして、自身のアンフォースとエラーがいつも以上に多かったことがあったので、そのあたりを修正し、とにかく早めにブレークバックし、流れを戻そうと考えました。

しかし、第4ゲームも同じような展開でキープされ、1-3となり、第5ゲームの自身のサービスゲームでも30―40とノーアドも含み2本のブレークポイントを握られる苦しい展開となりました。

ここでブレークされていると1-4となって第2セットは非常に苦しい展開となっていたと思いますが、1本目はサービスウイナー、2本目は相手のストロークミスを誘い、何とかキープし、2-3と1ゲーム押し返すことができました。

ここ数ゲームはテーマとして挙げていた、「相手ではなく、相手の打ってくるボールに意識をフォーカスする」ということができずに、相手に意識が向いたまま、少しずつ焦りが募り、それがミスに繋がっていた状態であったと思います。

ただ、この1ゲームを取れたことで、落ち着きを取り戻し、そこから4ゲーム連取し、第2セットも6-3で取って勝利しました。途中のゲームでもノーアドバンテージもあって圧倒した内容ではなかったですが、第6ゲーム以降明らかに流れが変わった展開となりました。

反省点の多い試合でしたが、要所を取り切り、相手の勢いを押し返して勝利できたことは、自信にもなりました。

決   勝 6-1 6-4 井⼭ 浩⼆(ルーセントテニスクラブ豊中)

決勝の相手の井山選手は、過去に5回対戦があり、お互いの手の内を知った間柄でした。センコーカップでは特に対戦が多く今回の対戦で3回目になります。過去にはセットを取られた経験もあり、全く油断はできない相手ではありましたが、過去の対戦から自分なりの対策も持ち合わせていたので、大きな不安はありませんでした。

井山選手はビックサーブとボレーそして、懐の深い鋭いストロークが持ち味の選手で、受け身に立つと守勢に回ってしまうので、テーマでもあるように、サーブやリターンの1本目から強いボールを返球し、その後の展開を有利に持っていくことを考えていました。

私のサービスから始まった第1ゲームは、サービスがうまく決まって簡単にキープ、第2ゲームはノーアドバンテージになりましたが、取られて1-1になりました。

これまでの2試合とは違い、相手のプレースタイルやパターンも熟知しているので、この2ゲームである程度、先の展開を予測しながら有利にゲームを進めていける感覚があったように思います。

案の定、第3ゲームから第7ゲームまで、先に攻撃していく展開を多くとることができ、5ゲーム連取し、第1セットを6-1で先取しました。

いい流れで第1セットを取りましたが、第2セットは相手サーブからで、簡単にキープされると流れが変わることもよくあることなので、もう一度気持ちをリセットして第2セットに臨みました。

やはり第1セットのように簡単にはいかず、初めの3ゲームが全てノーアドバンテージとなり、かなり緊迫した展開となりました。幸いこの3ゲームをワンブレークアップの2-1とリードし、次の私のサーブもキープし、3-1となりました。

相手サーブの第5ゲームは簡単に3ポイントを取られ、40-0となりましたが、相手のボレーミスなどもあって40―40に追いつき、ノーアドバンテージで私のフォアのストレートパスが決まり、4-1とリードを広げました。

結果的にこの第5ゲームのブレークが非常に大きなゲームになりました。第5ゲーム終了後、井山選手がメディカルタイムアウトを取ったことで、少し間が空いてしまいましたが、昨年の全日本ベテランの決勝でも同じような経験をしていましたので、焦ることなく、少し体を動かしながら次のゲームをキープすることに集中していました。

試合再開後、第6ゲームをキープし、優勝まであと1ゲームとなり、自分の中でも勝利を確信していたところはありましたが、ここから井山選手の粘りにあってしまいました。

第7ゲームはノーアドバンテージでマッチポイント迎えるもボレーを決められ5-2となりました。このゲームは相手のサービスゲームであったので、キープされてもそれほどダメージもなく、次の自身のサービスゲームをキープすればいいと考えていました。

第8ゲームは最初の2ポイントを取って30-0としましたが、そこから自身のミスが重なり4ポイント連続で取られ、ブレークを許してしまいました。このゲームは自分のミスで相手にゲームを与え、カムバックさせてしまったので、本当に反省すべき点でした。

次の相手サーブの第9ゲームは、気持ちを切り替えてプレーできたことで15―40と再びマッチポイントを迎えました。しかし、ここでも「早く決めてしまいたい」という気持ちの焦りから、いつもなら落ち着いて繋いでいる場面でも、無理に打ちにいってミスを重ねてしまい、キープされ5-4となりました。

5-1から3ゲーム連取され、次は自身のサービスゲームとはいえ、ゲーム展開が混沌として来ていました。万が一ここをブレークされて5-5になると、完全に試合が分からなくなってしまいます。

ここ数ゲームは焦り打ちが多くなっていましたので、もう一度、ファーストサーブをリズムよく入れて、しっかりストロークをしようと考えました。

全ポイントがいつも以上に長いラリーになりましたが、粘り強く左右に打ち分けることができ、40-15からのマッチポイントでは、アプローチからスマッシュを決め切り6-4で取って優勝を決めることができました。

〇大会を終えての総括

まずは、本大会3試合を行った課題設定に対しての自己採点からいうと70点くらいだったと思います。1試合目は満点に近い内容でしたが、2試合目、3試合目は、それぞれで振り返った通り、相手のペースに合わせてしまったり、自分のミスで流れを渡してしまったり、課題が多く見られました。

ただ、最終的にはゲームの要所と言われる大切なポイントを取り切ることができ、結果的にそれが勝利に結びついたので、日々の積み重ねの成果を感じることもできました。

周りからは私と他の選手との力の差が大きいと見られがちですが、2試合目も3試合目もノーアドバンテージのゲームが非常に多く、それを一つ二つ多く落としていたとしたら、結果も変わっていた可能性もあったことから、試合中の差はそれほど大きくないというのが私の認識です。

しかし、このような緊迫したゲーム展開であっても最終的には勝ち切れているのは、球際での強さやポイントどころでの強さを自身が持ち合わせているからであり、それは普段の練習やトレーニングなどを積み重ねてきている成果であります。

次回のベテランJOP大会は4月の大毎オープンとなりそうですが、今大会で得た課題を解決するために練習やトレーニングを積み重ね、結果内容ともに満足のいく大会にできるよう頑張っていきます。最後までご覧いただきありがとうございました。次回もよろしくお願いします!

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